前回の”電子部品と機能(1)”では、抵抗・コンデンサなどの基本的な電子部品を、機能で表現してみました。
そして、シンプルな分圧回路での抵抗を例にして、「回路の中での役割=機能」を考える事が重要である事をお話しました。
ここで、分圧回路での機能系統図を考えてみましょう。
極簡単な回路構成で、一度機能系統図を考えてみることは、
より複雑な回路で考える場合の助けになるはずです。
この回路=分圧回路の目的=F0は、
「電圧を分割する」 あるいは 「分圧した電圧を取出す」
になります。
このF0機能は、
F1:「電流を電圧に変換する」 と F2:「電流を制限する」
の二つの機能を手段として構成されています。
つまり、以下の図のような機能系統図となります。
一方、部品からみた機能が、
- R1:電流を制限する、電流を電圧に変換する
- R2:電流を制限する
であることは、前回示しました。
F1、そしてF2の機能を実現する手段として、
それぞれ、R1,R2となります。
機能の部品への展開です。
R1については、回路的には二つの機能を持っているため、
F1、F2の両方の手段となっています。
実際には、Vinの出力抵抗・最大電圧・最大電流や
Voutの入力抵抗、などから
F0に対しての制限事項が付くでしょう。
また、そこからブレークダウンされて
F1、F2の制限事項となり、
結果として、R1とR2の値や精度などへの要求仕様となります。