商品を売るためには
”顧客の課題”を解決できる商品である必要が有ります。
つまり、”顧客の課題”を把握して、
その課題を解決できる商品を企画して提供する事になります。
“顧客の課題”の把握、から始まるのです。
但し、この顧客の課題の把握、簡単ではありません。
◎直ぐに出てくるのは顕在的課題のみ
商談や商品企画の顧客訪問では、
「お客様の課題は何ですか?」
という質問をします。
間違いではないのですが、
この時、顧客から出てくる回答は、
“顧客が既に意識として持っている顕在的課題”
しか出てきません。
往々にしてこの「顧客の声」を”天の声”として
新商品の企画に反映させてしまうケースも多いようです。
しかし、これで良いのでしょうか?
顧客は回答で注意しなければいけないのは、
・その顧客の固有の要求かもしれない
・顧客が持っている範囲の情報での回答である
・顧客が困った時の状況を裏返しで言っている
・顧客が勝手に”どうせ出来ない”と制限をしてしまっている
という、可能性を考えておかなければいけません。
直ぐに出てくる”課題”は、真の課題では無いケースが多いのです。
自分自身では、なかなか認識できないのです。
◎潜在的課題の重要性
営業活動でも、商品企画の際も
「顧客の真の課題」を見つける、あぶり出すことが必要になります。
言わば、顧客自身も気が付いていない
”潜在的課題”のあぶり出し
です。
その為には、「課題は何ですか?」質問の際に、
「この顧客は、本当はどうしたいのだろう?
どうなっていて欲しい、
どうなっていたら嬉しいのだろう?」
と、常に意識しながら
商談、ヒアリングをしていく事が必要になります。
これも、ちょっとしたコツというかやり方は
あるのですが、
私もコンサルティングとして、
企業の社長様のヒアリングでは、
「根本的な問題点は何だろう?
本当に困っている事は何だろう?
本当はどうしたいのだろう」
と言う事を常に意識するようにしています。
顧客が明確に意識していなかった潜在的課題を
解決した時(解決する商品を提供した時)、
顧客は、期待以上だったとして、
高い評価を与える事になります。
そして市場で有利なポジションを得る事が出来るでしょう。
AppleのiPhoneがでて来る前に、
“指先の画面タッチで、スワイプやピンチインしたい”と言った人が居たでしょうか?
居なかったとは言えませんが、多くの人は、
“そんな事思いも付かなかった”
のでは無いでしょうか?
Appleは潜在的課題を解決する
iPhoneを世に出し、
携帯電話の市場で
大きな地位を得る事が出来たわけです。
顧客の潜在的課題を把握する事を心がけましょう。